道路わきや山林などに粗大ゴミや家電などが不法投棄されているのを見かけますね?タバコの吸い殻や空き缶なども投げ去るルールを守らない人も少なくありません。ゴミ捨て場以外に安易にゴミを捨てるのは不法投棄という犯罪行為になるのを知っていますか?
この記事は、不法投棄の内容・罰則や罰金、安心して処分してもらうための業者の利用について詳しく説明していきます。
目次
- 不法投棄はどんな行為?
- 廃棄物処理法に違反している
- 不法投棄で罰則や罰金が科せられる
- 産業廃棄物を不法投棄した時
- 個人で不法投棄をした時
- 罰金と罰則
- 不法投棄の罰則はこれほどに厳しい
- 「知らなかった」では済まされない不法投棄
- 不法投棄を無くそうとする自治体の取り組み
- 罰金を支払うぐらいなら不用品回収業者に依頼を
- 目先の費用はかかっても安心して廃棄してもらえる
- 良質な業者を選ぶのが重要
- まとめ
不法投棄はどんな行為?
家電や家具などの粗大ゴミや家庭から出るゴミ、事業によって生じたゴミなどを不法に山や川、道路、公園の他、他人の土地に捨てる行為のことを「不法投棄」と言います。言葉でのイメージはできるものの、具体的にどんな法律で定められているのかを見て行きましょう。
廃棄物処理法に違反している
不法投棄は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」に反した行為です。
廃棄物処理法に定められている廃棄物は、以下の通りです。
- ゴミ
- 粗大ゴミ
- 燃えがら
- 汚泥
- 糞尿
- 廃油
- 廃酸
- 廃アルカリ
- 動物の死体
- そのほか汚物
- そのほか不要物
何気なく「みんな捨てているから」「誰にも見つかりもしないから」と言って気軽に捨てていると、法的に重大な違反をしていることになることはあまり知られていないようです。
不法投棄で罰則や罰金が科せられる
ゴミ捨て場と決められている場所以外に、ゴミを捨てると不法投棄と認められ罰則や罰金が科せられます。道路わきの自販機の側に、空き缶やペットボトル、たばこの吸い殻などが散乱したり、人目につかない場所に冷蔵庫やテレビ、家具などが捨てられていることもありますね。
産業廃棄物を不法投棄した時
瓦れきや鉄骨、建築の廃材や解体後の廃材など産業廃棄物の不法投棄もあります。事業主が適正に廃棄物を処理しないということで、悪質な場合にはニュースや新聞などでも取り上げられることも多く、こちらの方が理解しやすいかもしれませんね。
- 解体業者が産業廃棄物処理せず違法に捨てた
- 会社から廃油を流出させた
個人で不法投棄をした時
家庭から出たゴミや自転車、バイク、中には山林に車まで不法投棄していることもあります。また、家電リサイクル法の対象品目となっているものは、処分にお金がかかることから不法投棄されやすくなっているのです。そのほかには小型の家電製品や粗大ゴミも捨てられていることも珍しくありません。
各自治体でも、不法投棄の対策を講じているものの、バレなければいいという考えもあり不法投棄処理(発見)件数が増加しているのは明らかです。
罰金と罰則
不法投棄の罰則や罰金は、道交法違反に比べるとあまり身近に感じない方も多いのではないでしょうか?しかし、実際に不法投棄は規模の大小にかかわらず法に反しているのは明らかです。罰金や罰則の内容は以下のようになっています。
状況 | 罰金と罰則の内容 |
個人 | ・5年以下の懲役か1000万円以下の罰金または併科になる。
・未遂の場合にも、処罰の対象になる。 |
法人 | ・法人に対して3億円以下の罰金となる。 |
廃棄物の収集や運搬を不法投棄の目的で行った | ・3年以下の懲役か300万円以下の罰金または併科となる。 |
道路に廃棄物を捨て交通に支障を及ぼした、及ぼす恐れがあった | ・1年以下の懲役/20万円以下の罰金になる。 |
不法投棄の罰則はこれほどに厳しい
不法投棄の罰則は、上記の表のようにとても重いということが分かってもらえたでしょうか?「これくらいなら大丈夫だろう!」「他の人も捨てているからバレないだろうし!」などと不法投棄をすると、思いがけず思い罰則を受けてしまう可能性もあるのです。
不法投棄が初めてだからと言っても、懲役刑や数百万もの罰金刑を受けることもなくはないわけです。業者と言う立場にありながらも、不法投棄を常習的に繰り返していたと分かると、懲役刑や高額の罰金刑を科せられるだけではなく、業務を存続できなくなり廃業に追い込まれることだってあり得ます。
「知らなかった」では済まされない不法投棄
ゴミ捨て場以外に廃棄物を捨てるのは、良くないことだと分かっていても周囲へ何も影響がなければ問題が無いように軽く考えている人もいるのは、確かです。
もしも不法投棄が発覚しても、「知らなかった。」と弁明すれば罰金はないと考えているのなら、考えを今のうちに改める必要があります。たとえ、不法投棄の行為を知らなかったとしても廃棄物処理法に実際に違反していれば罰金や罰則が科せられるのです。
不法投棄を無くそうとする自治体の取り組み
自治体は、民有地を除いた場合を除いて最終的に処理をすることになってしまいます。その処理をするためにももちろんお金がかかってしまいます。ゴミ捨て場以外に廃棄物を捨てるルールを守らないことによって、貴重な税金を使うことになってしまうのです。
そのため、以下のような取り組みを自治体では積極的に行っています。
- 不法投棄禁止看板の設置
- 監視カメラの設置
- パトロールの実施
休日や夜間でも、都道府県から委託されている業者が不法投棄パトロールを実施ししています。また、警察との連携もしており不法廃棄物から個人が特定できるものを見つけ出したり、監視カメラに写っている映像から捜査を依頼したりもしています。
罰金を支払うぐらいなら不用品回収業者に依頼を
人里離れたところや山中などゴミ捨て場のように捨てられている光景を目にしますね。しかし、廃棄物を決められた収集場所や回収方法以外で捨てると、不法投棄で罰則を命じられてしまいます。「誰も見ていないから」「山の中でバレないだろうから」などと言った自分の都合だけで不法投棄をすることはできません。
罰金や罰則を受けるぐらいなら、不用品回収業者や片付け業者などプロにお任せするのが賢明です。
目先の費用はかかっても安心して廃棄してもらえる
不用品回収業者に回収してもらうのは、確かにお金はかかります。ただ、不法投棄をして罰金や罰則を受けることを思えば、しかるべき費用を支払う方が安心感も断然違います。不法投棄する人は、「ゴミ捨て場のように他にも不法投棄されているのだから、捨ててしまえばお金もかからず人物も特定されない」と思っているのではないでしょうか?
特定されないにしても、不法投棄の処分は結果的に自治体が行うことになり税金の無駄使いに間接的に加担していることにもなりますね。
良質な業者を選ぶのが重要
自分の家から不用になった物をどこかへ運んで捨てるのは、お金もかからずすっきりできたと思う方も少なからずいるのは確かです。しかし、不法投棄したことは一般の人が考えている以上に誰のものかが見つかりやすいものです。ゴミを不法に捨ててしまったことでで、これほどまでに罰金や罰則を受けなければならないわけですので、始めから信頼ある良質な業者を選ぶ方が安心できます。
ところが、悪質な業者だとお金を受け取りそのまま適正に処理せずに不法投棄する場合もあるので注意が必要です。不法投棄された場合、捨てられたものの所有者が調べられることにもなることもあります。そのためにも、資格を所有をしており妥当な料金設定を設けている業者を見つけるのもとても重要なポイントになります。
まとめ
ゴミ捨て場ではないものの家電や家具など捨てられているから、「捨てても分からないだろう!」と捨ててしまうと、不法投棄の扱いになり罰則を科せられる違反を犯したことになります。重い刑罰を受けることを理解し、廃棄物は適切に処理するのが賢明ですね。ただ、自治体の回収で対象になっていないものほど不法投棄されやすいのは確かです。プロの業者に依頼をすることで、適切に処分を行ってくれることを理解しルールをしっかり順守しましょう。