都市部と違い代々続いている田舎の家の敷地には、今でも重厚な蔵が残されている地域もあります。手つかずのままに保管されているものを思い切って整理をしたいと思っても、どこから手をつけて良いのかわかりにくいのが蔵です。想像以上に年季の入ったものや先々代から伝わるものが、残っているものです。「捨ててしまうと骨とう品だったかもしれない」「雑に扱うと状態を損ねるかもしれない」などの不安もあり、普通の不用品の処分とは違い注意すべき点もありますね。
この記事では、蔵整理をしたい人の悩み・蔵整理の方法・蔵整理業者に依頼する際の注意点を紹介して行きます。
目次
- 蔵の魅力
- 蔵の整理で良くある悩みベスト3
- 蔵の解体をするために物を処分したい
- 蔵の中を空にしておきたい
- 価値がありそうなものと捨てるものに分けたい
- 蔵整理を進める5つの方法
- 自分で整理や処分をする
- 不用品回収業者やリサイクル業者に依頼する
- 遺品整理業者
- 解体業者に解体と同時に蔵の整理を依頼する
- 骨とう品や古美術専門業者(蔵整理)
- 蔵整理業者に依頼する際に注意すべきこと
- まとめ
蔵の魅力
日本の伝統建築である蔵は、温度を一定に保つため、夏は涼しく冬は暖かく感じる特徴があります。都市部では見かけることが無くなった蔵ですが、先祖代々受け継がれた蔵を見かける地域もあります。
蔵の中には保存している骨とう品や道具、書物などが現状を保てているのも、蔵の保存性の高さと小窓と分厚い漆喰の壁による耐火性の特徴のおかげです。
今では、その貴重な蔵を活かして、日本の伝統的な蔵を活用したカフェづくりや観光資源の一環を担う役割も果たしています。
こうした魅力ある蔵ですが、維持し続けるのは困難だったり整理にお金がかかったりして困り果てているケースも現実的にもあります。
蔵の整理で良くある悩みベスト3
蔵の整理をしたいと考えていても、長年にわたり現存し続けている蔵は、簡単に解体や中の物の処分が出来にくいため頭を悩ませている方もいます。
蔵の解体をするために物を処分したい
蔵をやむを得ず解体を計画している場合でも、先に置かれている物を処分をするにしても、膨大な量がありどこから手をつけて良いのか分からない方もいます。うず高く積まれていたり、埃やクモの巣もあり、なかなか進めるには覚悟も体力も必要とされるでしょう。
しかし、解体業者にすべて任せるとすると、貴重な骨とう品や書物などが収められている可能性もあるので「損をしてしまうのでは?」と不安もあるものです。
蔵の中を空にしておきたい
先祖代々から伝わっていている道具や骨とう品などが蔵にはあるものの、それ以外の捨てたい物も収められている可能性もあります。蔵の中にあるものをすっきりと空にしておけるなら、後の利用価値も上がるかもしれません。
価値がありそうなものと捨てるものに分けたい
蔵の中の物を価値あるものと捨てるものに分けたいけれど、価値の見極めができる人を見つけられないため、そのまま保管し続けてしまう人もいます。しかも、蔵には普段から使わないものを置き続けているため、出入りする頻度も少なく置いていてもそれほど気にならない性質を持っていることもあるのも大きいですね。
蔵整理を進める5つの方法
お宝が眠っているかもしれない蔵を整理するには、想像以上に手間も時間も労力もかかるものです。持ち主が亡くなり遺品整理が必要になったり、蔵を解体するためにまず蔵整理から始めたりするケースが多いでしょう。まず、以下の5つの方法を紹介して行きます。
自分で整理や処分をする
一念発起して自分で蔵の整理を始めると、費用を節約することができるメリットがあります。愛着のある蔵ですから、自分の手で何とか整理を行いたい思いを持つ方もいるでしょう。懐かしい物に遭遇することも、子供の頃の思い出が蘇ることもありますね。
一方、価値の判断ができないものはそのまま保管し続けることになるので、蔵の整理のゴールまで時間を要するデメリットがあります。判断できないままに、片付けたい一心になり誤って大切な掛け軸や書物を捨ててしまったということにもなり兼ねません。
不用品回収業者やリサイクル業者に依頼する
不用品回収やリサイクルの業者に依頼すると、手間や労力を大きく軽減ができます。必要に応じて指示を出せば、すべて処分や買取をしてくれるので肩の荷が下せるメリットもあるでしょう。家電や家具の買取なら、不用品回収やリサイクル業者は知識があり、買い取ってもら和えるので便利です。
ただ、骨とう品や古美術品などの専門知識が乏しいこともあり、価値を正しく認めてもらえず安い価格で買取されるデメリットもあり得ます。
遺品整理業者
蔵の物が故人が保有していた物なら、遺品整理業者に依頼することも可能です。自宅にある遺品と同時に整理をしてもらえば、スムーズに遺品整理を終えられるでしょう。価値があるか分からない遺品を前にして、相続者のトラブルが起こる可能性もあるだけに、価値を知ることはとても大切です。遺品のままではなく価値のあるものを現金化すると、遺品整理を進めやすくなるメリットもあります。
ただ、遺品整理業者が価値あるものを買取はしてくれるものの、骨とう品や美術品までの評価が必ずしも正しいかどうかは業者次第でも違いがあります。せっかく、選ぶのなら良質な業者に絞り込む方法も覚えておきたいものですね。
解体業者に解体と同時に蔵の整理を依頼する
解体業者なら、蔵の解体ももちろん可能です。きれいな更地になれば、長年の悩みを解決できるでしょう。しかし、解体業者も骨とう品や美術品などの分野は専門外ですので、価値あるものでも正しく評価されなくないばかりか、みすみす産業廃棄物としてあっさり処理されてしまうこともあるのです。これは、いくら何でも持ち主として見過ごせないでしょう。
骨とう品や古美術専門業者(蔵整理)
骨とう品や古美術の専門業者なら、買取にも豊富な経験を持つ査定員がいるので、適正な価格で買い取ってもらえます。これまで保存し続けていたものの価値を正当に認めらるのはメリットです。ただの壺だと思っていたものが、有名作家の作品で高値で買い取ってもらえることもあります。残念ながら、大事に取っておいた書物が、二束三文の模造品ということもあります。
しかし、廃棄したいものは、直接、専門業者が処分までしてくれるわけではありません。ここでは、また別の廃棄業者を探さす手間も費用も発生してしまいます。
蔵整理業者に依頼する際に注意すべきこと
蔵整理だけを依頼すると考えた時には、やはり専門的な見極めができる骨とう品や古美術の専門業者が相応しいでしょう。メリットは、なんといっても正しい価値を認めて買取してくれる点です。審美眼をしっかりと持っている査定ができる業者なら、損をしてしまうを極力避けられるでしょう。
デメリットとして、先述のように蔵の整理で残った不用品の処分を別の業者に依頼する必要があるとお伝えしました。蔵整理専門業者は、処分品の廃棄も依頼者が悩まされることから廃棄に対応する業者を紹介してくれるところもあります。ゴミとして廃棄する際の量や人手、時間の都合、費用の都合にも寄るでしょうが、こうした連携サービスを利用できることも覚えておくと手間を減らしたい方には役立つでしょう。
蔵整理を終えて、蔵を解体したい場合にも蔵整理の業者が解体業者の紹介も対応可能です。ですので、まず始めに解体業者から探すのではなく、時間的なゆとりがあれば蔵整理を先に行うことを優先しましょう。なぜならば、骨とう品や美術品だけではなく、素人から見えればただのガラクタに見えてしまうものにも、価値があるものがあるからです。蔵整理の解体は、頑丈な造りになっている分、費用も安くはありません。少しでも解体費用を抑えるためにも、買取してもらうのが賢明です。
まとめ
長年頭を悩ませていた蔵の整理を始めるには、色々な方法の中から自分の条件に合ったものを選びましょう。骨とう品や古美術品などの評価を最優先にするならやはり専門業者がより望ましいでしょう。そのためにも、専門的な見極めができる蔵整理業者を選ぶかどうかにもかかってきます。
蔵整理の業者に依頼するにしても、無料で査定を行ってくれるだけではなく正しい価値を査定する買取実績があるところを選ぶようにしましょう。