パソコンを廃棄したいと思っても、自治体では回収できないのでどのような方法で進めれば良いのかと戸惑ってしまうでしょう。廃棄したいのに保管したままになっているパソコンが数台あるという家庭も、少なくないのではないでしょうか?
この記事を読んでもらうと、パソコンの廃棄方法・費用・廃棄の仕方が分かるようになります。正しいリサイクルをするためにも、手順にしたがって適切に廃棄ができる方法を見つけてください。
パソコンの廃棄方法
現在では、パソコンは自治体の粗大ゴミとして回収できなくなりました。有用な資源をリサイクルするための「資源有効促進法」が制定されたためです。
本法は平成12年5月に成立し、平成13年4月に施行されました。本法は、1)事業者による製品の回収・リサイクルの実施などリサイクル対策を強化するとともに、2)製品の省資源化・長寿命化等による廃棄物の発生抑制(リデュース)対策や、3)回収した製品からの部品等の再使用(リユース)対策を新たに講じ、また産業廃棄物対策としても、副産物の発生抑制(リデュース)、リサイクルを促進することにより、循環型経済システムの構築を目指すものです。 引用元 資源有効利用促進法の概要
パソコンの廃棄方法は自治体で回収不可となっても、それ以外の方法があります。それぞれの手順や費用をご紹介していきましょう。
【メーカー回収】PCリサイクルマークの有無で異なる
パソコンメーカーで回収してもらう時、PCリサイクルマークの有無で費用が異なります。
メーカー製パソコンのみを回収対象としているので、他のメーカーのものはPCリサイクルマークがあっても廃棄できません。
廃棄したいパソコンが複数ある時には一つずつ申請が必要です。
- パソコン回収を申し込む
- パソコンを梱包する
- 集荷依頼をする
- 10日程度で廃棄が完了する
- PCリサイクルマークあれば廃棄費用は無料
- PCリサイクルマークがなければリサイクル料金がかかる
メーカーのリサイクル料金
パソコンの種類 | 費用 |
デスクトップ
ノートパソコン 液晶ディスプレイ 液晶ディスプレイ一体型パソコン |
3,300円 |
デスクトップパソコンと液晶ディスプレイ | 6,600円 |
必要に応じてリサイクル料金を支払うことで、メーカーが適切に回収をしてくれます。費用の負担が必要かどうか分からない時には、メーカーの確認フローや問い合わせを利用してみてください。
【パソコンリサイクル業者】無料で廃棄する
パソコンの廃棄は、専門に請け負っているパソコンリサイクル業者に依頼するもできます。
環境省が認定していて自治体と連携しているのがリネットジャパンです。パソコンリサイクル業者は、複数ありますが環境省の認定を受けているのはこちらだけとなっています。
- 事前にパソコン回収を申し込みする
- ダンボールに入れて梱包する
- 佐川急便が集荷に来る
- 処理が終わるとメールでお知らせがある
古いパソコン、壊れたパソコン、自作パソコンでも無料回収してもらえます。データ消去を自分で行うのが前提ですが、壊れていてデータ消去ができない時、自分では対応できない時にはデータ消去サービス(1台3,300円)を申し込みできるので便利です。
また、パソコン廃棄.comでも同じようにパソコン回収を無料で受け付けています。
- 宅配回収
- 店舗へ持ち込む
2つの廃棄方法がありますが、持ち込みは東京都の店舗のみなので、ほとんどの方が利用しやすいのは宅配回収です。
- パソコンを自分で梱包する
- コンビニに持ち込むか自宅へ集荷してもらう
- 専用機器で物理的な破壊をする
こちらの方法は、受け取り連絡や証明書の発行は対応していません。送料は着払い、廃棄にかかる費用も無料で利用できます。
【インバースネット ヤマダ電機】無料で廃棄する
インバースネット ヤマダ電機の処分サービスは、古いパソコン、壊れたパソコン、自作パソコンでも無料で廃棄してもらえます。
- 着払いで佐川急便を利用して送る(集荷依頼をする)
- 梱包した荷物を集荷してもらう
- 「無料回収のお申し込み」フォームから申し込む
到着後に速やかにデータ消去か物理的な破壊が行われるため、あらかじめ必要なデータは保存しておきましょう。
廃棄費用はかかりません。ヤマダ会員なら200pt付与してもらえるメリットもあります。
【自治体の小型家電リサイクル】で廃棄する
パソコンや小型家電を対象として、自治体で小型家電リサイクル法に沿った処分ができます。
- 回収ボックスに投かん
- 資源ごみステーションに持ち込む
- イベント回収に持ち込む
3つの方法でパソコンや小型家電を廃棄できます。ただ、実施している自治体が少ないことやパソコンを対象としていない自治体もあるので、万人向けの方法とは言えません。
お住まいの自治体でパソコンの回収に対応している小型家電リサイクル回収が行われているかを小型家電リサイクル回収ポータルサイトあらかじめ確認しておきましょう。
【不用品回収業者】で廃棄する
不用品回収業者に依頼して、自宅までパソコンを引き取りしてもらう方法です。
- 電話やインターネットで回収を申し込む
- 自宅にパソコンを回収に来てもらう
不用品回収業者次第で、廃棄までの日数は違って来ます。パソコンの処分を適切に行う業者もいるものの、中には悪質な業者も存在しており個人情報の流出や不当な費用の請求の事例もあり国民生活センターに苦情が寄せられています。
信頼のある業者を見つける時の見極めが、パソコンの廃棄に関しては消費者に見えづらい点があるので、注意が必要です。データ消去を前もって自己責任で行っておきましょう。
業者によっては、基本料金と回収料金が発生します。パソコンの廃棄だけなら、無料で受け付けてくれるところも中にはありますが、安全な廃棄ができるかどうかも確かめておくのが重要です。
他の処分方法は、データ消去の方法やリサイクルの流れが明確に記載されているものの、不用品回収業者は分かりづらさがあるためです。
パソコンの廃棄方法は費用だけではなく安全性を意識して選ぼう
パソコンの廃棄で悩んでしまうのは、データ漏えいの可能性があるためでしょう。他の家電のように壊れたから捨てるというわけにはいきません。
費用の有無を比較しましたが、ほとんどの方法で無料ですが有料になる場合もあります。
2003年10月以降に発売された家庭向けのパソコンには、PCリサイクルマークがあるため廃棄の際にも費用の負担はありません。集荷を依頼でき、自分でパソコンを梱包するだけで済むので安全に送ることもできます。
他の不用品の処分は「無料回収」の業者に依頼をしないように注意喚起されていますが、パソコンに関しては、法律に従ってリサイクルを進めると義務付けられているため無料でも回収できる方法も多いと把握しておきましょう。
パソコンの廃棄方法は、安全性を意識してデータ消去・物理的な破壊などパソコン到着後の対応が明確になっているかに注意して選ぶのがおすすめです。
まとめ
自治体の粗大ゴミ回収で廃棄することはできないパソコンは、それ以外の方法で廃棄が可能です。利便性や費用、宅配回収なら送りやすさなどを検討してみましょう。現在、使われているパソコンの多くはPCリサイクルマークが貼付されていることから、メーカー回収でも費用がかかることは少ないでしょう。
パソコンの廃棄は、安全に廃棄できる方法でリサイクルにつなげられる方法で進めましょう。